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人生は万華鏡

文学散歩

国文科だったので、国語や古典は好きでした。
文学史なんてけっこうスラスラ回答できる方で、
この作家の代表作を挙げよ、もしくは、この作品の作者を答えよ、
なんて問題は任せて~という感じでした。

長塚節は「土」、なんて連想ゲームのように覚えています。
それじゃあ、どんな作品?と聞かれたら、
農民文学、作家の生まれた地域の農民たちの生活を描いて・・・
でも、知識としてそれだけでおしまいです。
すみません。
流し読みでしかないので、文学として語れません。

そんな長塚節の生家に行ってきました。
場所は知っていました。
近くを何度も通ったことがあります。
でも、実際に行ったのは初めてでした。

生家は築200年だとかで史跡になっており、
市の職員さんが、丁寧に案内してくださいました。
門から始まり、庭の植栽や建物について、
建て増した方の家の中へも入って、
数々の展示品について一つ一つ示しながらの説明で、
本当によくわかりました。
市内に銅像も建っていて、地元の自慢の著名人なんですね。


でも、いろいろ知識を得て、ちょっと見方が変わりました。
農民としての自分自身の生の声を書いたわけではなかったんですね。
かなり裕福な家の長男で、子供の頃から秀才で、でも病弱で、
生活のために自分で汗水流して働いたことはなく、
病弱のはずが入退院を繰り返しながらも、
親のお金で全国を旅して廻り、
旅先の九州の大学病院で結核で36歳で亡くなったと・・・。
正岡子規の弟子でアララギ派歌人でもありますが、
今の時代ならこの生活ぶりはニートだよなぁと思ってしまいました。

読み返してみようと思った「土」でしたが、
ごめんなさい、まあいっか~と思ってしまいました。




by hiyori111 | 2017-10-01 21:44 | ヨマイゴト
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人生って、まったく同じ1日ってないよね。似てる日はあるかもしれないけれど。まるで万華鏡みたいだなぁって。
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